徹底的な基礎練習
動画はこちらから 3連系手順4Rスタート
モーラー奏法を知らない方からみると、この奏法はテクニックのあるドラマーがよりハイレベルな演奏をするためのものととらえがちです。しかしながらこの奏法ほど基礎練習に適した奏法はありません。基礎練習が好きな方には本当におすすめです。当ドラムレッスンにおいてもモーラー奏法の基礎練習は特に大切にしています。これを習得しようとするなら、徹底的にとことん基礎練習する気概が必要です。なぜなら、一般的な奏法と比べて動き方があまりにも違いすぎて、なかなか感覚がつかめないからです。基礎練習をおろそかにして複雑なフレーズを構築しても、すぐにスピードアップや音量の壁に阻まれることになってしまうのです。それは、基礎の上にすべてが成り立っているからです。派手なスピードアップや大音量を気にせずに黙々と練習する人ほど、スピードや音量が上がりやすいというのが真実です。練習を続けていくと知らず知らずのうちにスピードが上がっていくのです。モーラー奏法をしっかり習得するためには、運動の基礎として誰もが共通に感じる法則を理解することが大切です。私自身が一般的奏法からモーラー奏法に変えたとき、ドラムを教えるという業界のなかにはこの法則がしっかりとは浸透していないことを強く感じました。講師の方々がこの法則を理解し、体得していたら、生徒はもっともっとリラックスできてくるはずなのです。ですから私は今後はドラム講師の方にもお教えしたいと考えています。
ドラムを叩くということは、全身運動なのです。全身が動いているにも関わらず、イスに座っているという特殊事情を、いったいどれだけの方がしっかり把握できているのでしょうか。普通、イスに座ってここまで全身運動をするということはありません。これは本当に特殊なことなのです。イスに座っていても、あたかも立っているかのような感じで演奏することがとても重要です。これを静止して座っているかのように感じていてはスピードや音量のアップは望めません。このようにイスにどう座るのかということ一つとってみてもわかるように、基本を考えるということはとても大切なのです。基礎練習は運動の基本を理解することからはじまります。また、何度も繰り返していくという地道な努力が必要です。まずは脱力に注意して、そのあと流れにも気を配り、基礎練習を繰り返しましょう。