感覚の大切さ
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モーラー奏法の習得にとって大切なもののひとつに、体がリラックスできているかを感じる感覚をとぎすますことがあげられます。
なぜこの感覚が大切なのかおわかりでしょうか?それは疲れを敏感に感じるということが、効率のよい動きを探していくという行為と直結しているからです。疲れを感じるということが、その動きが効率の悪いものであることをわからせてくれるのです。この動きの探求がモーラー奏法の習得の過程そのものでもあるのです。
例えば腕の疲れひとつとってみても、痛くなるまで気づかないというのでは、するどい感覚とはいえません。痛みになる前に重くなるような感じがしますし、さらにそのまえに、違和感がやってきているはずです。感覚の鈍い人はこの「重さ」や「違和感」を感じられていないのです。感覚は主体的なものなので、これに気づいていなくてもそれがあたりまえになってしまっている場合は、疲れていないと錯覚してしまいます。疲れの前のサインを見過ごしているという自覚がありません。ですから、いきなり痛みが来るように感じるのです。
筋肉を鍛えすぎていると、リラックスの感覚は鈍くなってくるのが普通です(筋肉を鍛えるのは、体の動かし方を覚えてからの方がいいでしょう)。外見だけにたよってしまうと、よほど理論がしっかりと頭にはいっていなければ、難しいでしょう。その動きがあっているかどうかは、習得するまではわからないということが、この奏法の難しいところです。動きの見た目は同じに見えても、習得ができている人といない人では身体の感覚がずいぶん違うのです。習得すればわかりますが、まだ習得していない人の動きは、能率の悪い動きになってしまっているということが見た目で分かるようになるのです。