脱力の重要性
動画はこちらから 3連系タタツ アクセント理論8-2
モーラー奏法を習得する上で難しいと感じる部分は、厳密な意味で完全に何の筋力もいっさい使わないわけではないからです。もしそうならば、脱力するのは難しくありません。レッスンにおいても、脱力の大切さを何度も言っておりますが、それがなかなかできないのは、ほんの少しだけ筋力を使うからです(レッスン中でも「スティックを持つとわからなくなる」という感想が多く聞かれます)。この、「少し」というのが曲者で、どれくらい少しなのかというのが、人によって理解が違うことが問題なのです。たいていの方は、「これくらいは使うだろう」の「これくらい」が、使いすぎであることが多いのです。大切な事は、力を入れてもよいと考えるのではなく、いかに力を使わないで動くかということを工夫するということなのです。またこの感覚は、習得した人でないと本当にはわからないのです。簡単に分かった気になってしまうと、脱力どころか逆に力が入っていても気づかないということになりかねないので、気をつけてくださいね。しかも脱力の習得には、「合格」はありますが、「完全」というものはなく、習得した人であっても、さらに続ければ続けるほど進行していくというのが真実なのです。極めようとすればするほど、奥の深い世界に足を踏み入れることになるのです。どうか安く出来上がってしまわずに、日々「より力を使わないようにしよう」という考えをもって練習していただきたいと思います。