今回は、演奏する時の姿勢について考えてみましょう。
姿勢を考える上で大切なことは、
静止しているときと動いているときを分けて考えるべきであるということです。
別な言葉で言うと、リラックスできる姿勢というのは、静止の時と、動いているときとでは、違っているということです。
しかも、
静止状態でのリラックスがわかっていないと、動いているときのリラックスは、まずわからないということを、知っていただきたいのです。
動いているときの形にこだわりすぎると、リラックスできなくなる場合があるのはこのためです。
とにかく猫背がいいということで、必要以上に急激に背骨をまげてしまうと、かえって動くときに窮屈になってしまうことがありますので、形にこだわりすぎず、形や動かし方よりも、リラックスを優先させることの大切さを覚えておいてください。
では、静止状態でのリラックスはどうあるべきか?
これは、ご存じの方も多いとは思いますが、
センターとよばれる一本の軸が、体の真ん中を通っている状態が理想です。
このセンターがすっと下から立ち上がってくる感じがあれば、静止状態でのリラックスは大丈夫です。もちろん
胴体は硬直しません。ゆらゆらと微妙に動いている状態です。
こんな感じです。
☆センター高岡英夫著「センター・体軸・正中線」より姿勢を直すときに注意しなければならないのは、形に忠実に背筋を伸ばせばよいわけではないことに気づくことです。
猫背がいけないからと、ただやみくもに背筋をのばしたら、かえって違う部分に力みをくわえてしまうことになりかねません。
そんなことになったら、余計に疲れてしまいます。
猫背になる場合でも、このすっとしたセンターの存在を感じながら、背骨を曲げていくことが大切です。決して胴体を硬直させないでください。
☆曲体軸高岡英夫著「センター・体軸・正中線」より腕や脚が動いているときには、胴体を硬直させるということは、動きを阻害させる要因になるということを知っていただきたいのです。
硬直させることなく、
わずかに骨盤から背骨にかけて波打つように動かして(この波の方向は基本的なものは3種類あります)、そしてそれを肩甲骨ー上腕ー前腕ー指ースティックというように、徐々に伝えていくと、腕は動きやすくなるものなのです。
一方、同じ猫背であっても、
悪い猫背というものが存在します。
悪い猫背とは、第一にアゴが必要以上に前にでてしまう猫背です。
第二に急激に胸椎からまがっている猫背です。
「ひとりでできるアレクサンダー・テクニーク」よりこれらは、よく見かけられる悪い状態といっていいでしょう。
下手をすると、腰や背中に痛みがやってきてしまいます。
現代人の多くは、立ち姿において、膝をロックして、骨盤を前に突きだし、
胸椎から上を急速に曲げ、肩を前に出し、従って首が前に出てしまう状態になっております。
「ひとりでできるアレクサンダー・テクニーク」より座って演奏するときも、そのようになってしまう人が多く、このような方が腰や背中の痛みを訴えることもしばしばあります。
楽な姿勢になってくださいというと、このようになってしまう方が多いのですが、本当の意味ではこれは楽にはなれません。静止状態での楽な姿勢は、センターが通ったすっとした姿勢なのです。また、堅くなって伸びた背筋は、形は良いものに見えますが、決して楽ではありません。
静止状態でのリラックスはとても重要です。これをうまく実現するには、普段の生活を振り返って、悪い癖に気づくことが重要です。
例えば、あぐらをかいて床に座ってしまったり、脚を組んで椅子に座るのはできるだけ避けた方がいいでしょう。このような姿勢を長時間続けると骨盤がゆがむ可能性があります。あぐらのかわりには合蹠(がっせきー足の裏をあわせる)で座りましょう。脚を組むかわりに椅子に深く腰掛け、太股が楽になるようにしましょう。どうしても組みたい場合は、せめて、一定時間たったら、反対の脚で組むようにしてください。
肩甲骨についても、無理に肩を持ち上げ、無理に肩甲骨を動かそうとするとかえって疲れが増す可能性があります。これは、以前にも解説しましたが、肩甲骨付近のインナーマッスルが使えないでいることによる弊害ではないかと当ドラムメソッドでは考えております。肩甲骨も胴体のリラックスをすすめることで動かしやすくなるということが確かめられました。
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